遠山風土記(4)営林署の山の神
◇山の仕事は危険が多かった
梨本貯木場1995年3月 |
この山の神は大山祗神社(おおやまつみじんじゃ、(注)「祗」は、正確には、示辺に氏と書く)といい、下條村にある入登山神社(にゅうとざんじんじゃ)から分祀(ぶんし)したもので、大山祗命(おおやまつみのみこと)をまつり、山作業の安全を祈願しています。
大山祗命は伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の子で、大山津見神とも記し大山祗御祖命(おおやまつみおやのみこと)ともいい、山を主宰(しゅさい)し、山神を統率する神ですが、愛媛県越智郡(おちぐん)大三島町の大山祗神社では水軍の守護神として信仰を集めました。
遠山谷は広大な山林を有し、木材の宝庫として江戸時代には榑木(くれき)を年貢として搬出していましたが、明治二十九年には王子製紙が共有山林の伐採を始め、昭和三十五年ころまで和田の町は林業景気にわいていました。
営林署の山の神(大山祗神社) |
山の神をまつり、御神酒(おみき)を奉じおはらいをしたり、赤い紙と白 い紙を重ねて三角に折り、それを棒にさして山の所々に立てたりしました。
また毎月一日と十五日は仕事を半日で終え、山の神をまつり安全を祈ったりもしました。
それほど、山の仕事は危険が多かったことも事実で、営林署でも大勢の方が山で命を失いました。
その霊をなぐさめるためと、安全を祈願するため、営林署は毎年四月十四日と七月十四日にこの大山祗神社で例祭を行っています。
(注)営林署の山の神は、平成13年3月に事務所に隣接する敷地内に移転しました。
遠山信一郎著/遠山風土記より

梨本貯木場
営林署の山の神






















