遠山風土記(6)畑の名称

◇山を開拓してきた歴史


名古山ヤズカ畑

梶谷ツジ畑

漆平島ゼリ畑
遠山谷は、中央構造線上にあって地形が急峻で、田はもちろん畑を開墾するにも大変な苦労をしてきました。

木を切り、根を掘りおこし、石を拾い、すこしずつ、少しずつ開梱していきました。

先人たちは、日当たりの良い、少しでも平らなところは田や畑にし、住む家はそのすみの方に建てました。

名古山(なごやま)にヤズカ畑と呼ばれるところがあります。 それは、畑をうなぐ(耕す=たがやす)ときに出たイシックラ(小石・石)を捨てたところで、ヤズカとは、石垣・石堤(いしづつみ)のことで、名古山の畑のクロ(周り)には畑からでた石が高く積み上げられています。

また漆平島(しっぺいじま)の畑はゼリ畑と呼ばれています。

名古山ヤズカ畑 遠山では、小石のたくさんあるところをゼリックラといいますが、漆平島の畑はたいへん小石が多いのでそう呼ばれたのです。

して梶谷(かじや)にはツジ畑と呼ばれているところがあります。

ツジとは、ツイジカケからきた言葉と思いますが、ツイジは石垣のことで築地と書きます。

やはり開梱のときに出た石を積み上げ、畑を作っていったのです。

他にも石塚などもありますが、いずれもサガシ(斜面)の。それも石の多い土地を開墾し、耕地していった先人たちの苦労が偲(しの)ばれ地名がそのことを物語っています。地名からそこの歴史がわかります。 地名は、歴史です。

遠山信一郎著/遠山風土記より
 

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