「お肉のよもやま話」料理で再発見!お肉の魅力、おいしい秘密 2026年6月号
週刊いな「お肉のよもやま話」2026.6月掲載。
今回は、猪の茶鍋のお話。

猪の夏鍋。今夏イチオシは茶鍋
夏の暑さ、食欲不振、そんな時こそ、実は鍋がおすすめなんだに。
冷たいものばっか欲しくなっちゃう夏だもんで、体の芯からじんわり
温まる鍋は、夏バテ予防にも効果的だとオラは思う。で、
決め手はやっぱ「出汁」。スープの味だろうなと。
昆布や鰹節などを使った和風だしをベースにしたい。
ほいで、やっぱりオススメは、滋養があって旨味たっぷりの猪肉だ。
たぶん猪肉のイメージは冬に食べるどっしりした味のぼたん鍋。
冬だけじゃなくて、暑い時期にも食べてほしいなとずっと思っとって、
猪の焼肉とか、猪カレーとか、猪のスタミナ丼とか、猪の冷や汁、とか、
もうほんとにいろいろと提案してきた。
どれもこれも旨くて、自信をもってオススメしてきたんだが、一度
原点に戻って鍋にしてみようと考えた!
それが、今夏絶賛イチオシの猪の茶鍋!


信州でお茶が作れるんだってびっくりされるし、毎年子どもたちも茶摘みをする。
うちのスタッフも、お茶摘みがあるでしばらく休むでね、なんちゅう衆もけっこうおった。
お茶の存在は、オラたちにとっちゃ身近なんだに。
ここらの方言じゃ、お茶を「飲む」っちゅーんじゃなくて、
「あがる(食べる)」と言う。
「お茶をたんとあがってくれや」なんて言うから、「お茶をする」
という行為が、飲むことだけじゃなく、漬物やお菓子なんかのお茶請けも
一緒に食べる、ことが前提の文化なんだわなとオラは思う。
前に焼肉に合うお茶を作ろうと思って、沖縄の肉食文化に欠かせない
「さんぴん茶」にならって、ジャスミン茶を作ってみたことがあったけど、
今回は、そうだ、お茶を食べちゃおう!と考えた。
(茶鍋イメージの猪鍋)
日本料理で、煮出した緑茶で豚肉をしゃぶしゃぶする
「お茶しゃぶ」という料理がある。
お茶どころの静岡にゃ、家庭料理的ご当地鍋に「茶鍋」っちゅーやつがある。
オラも遠山郷の新定番、夏の名物になるくらいの気概で提案するのが猪の茶鍋!
ベースはほうじ茶。口に含んだ時の抜ける香りがグッド。香ばしさがあってさっぱりしとる。
具材は、ゴボウ、長芋、水菜。滋養のあるもんばっかだ。
1、 猪肉を醤油洗いして、片栗粉をまぶしてもんでおく。
2 、ほうじ茶のティーパックと出汁のパック(なんでもいい)を沸騰した
お湯に入れてグツグツ煮る。
3 、かなり濃い色になったら、ゴボウ、猪肉を入れて20分くらい
グツグツ煮る(もういいにおい)
4 、最後に摺った長芋(これはお好みで)と、水菜を入れてサッと煮る。完成。
オラはこの猪の茶鍋のダシをかけて、利休飯にする。
茶の湯を大成させた千利休にちなんで名付けられた江戸時代のごはんでのことで、
ほうじ茶でご飯を炊いて、それに出汁をかけて食べるもの。
オラのは、猪の利休飯だ。好みでいいけど、ねぎとかミョウガとか
夏の薬味を添えるとさらにうまいぞ。
こりゃあサッパリと滋味深くて、暑さ対策に抜群!
(茶鍋イメージの猪鍋)
そういえば、お茶しゃぶを「茶ぶ茶ぶ食べたい」なんて、ちょっとかわいく、
女房殿に言ってみたら、シラーッと冷たくあしらわれてしまい、
サーッと背筋が涼しくなった。
まあ、これはこれで、暑さ対策になった気もするで、まあ、いっか。
とにかく猪の茶鍋、オススメだに。






















