第1回「おやまの楽校プロジェクト」にお邪魔してきました
こんにちは、スタッフの猪蔵です。
9月7日(日)夜、南信濃和田のゲストハウス太陽堂さんで開催された「遠山郷 おやまの楽校プロジェクト」に出席してきましたのでレポートします。
おやまの楽校とは
「遠山郷 おやまの楽校」は、今年4月に南信濃担当の地域おこし協力隊として着任した片山亜紀さんが立ち上げたプロジェクトです。
京都市出身の片山さんは、「山が好きすぎる」という理由で2人のお子さんとともに南信濃へ移住。気軽に登れる低山(概ね1000m未満)を活用して地域を盛り上げていくことが協力隊員としての目標です。
この日の第1回には、地元の「遠山山の会」および「南信州山岳文化伝統の会」の皆さんのほか、市内他地区や県外から集まった山好き・遠山好きの皆さん13人が出席しました。
カレーの大原屋さんの「飯田市西部六低山巡礼」
最初に飯田市羽場権現の「カレーの大原屋」店主の尾沢あきらさんが講師となり、今年7月に自ら始めた「飯田市西部六低山巡礼 御朱印手形」の取り組みを紹介しました。
これは風越山や兀(はげ)岳など6つの山に登るスタンプラリーで、台紙の配布やスタンプの押印、プレゼントの提供などはすべて大原屋が行っています。
尾沢さんは学生時代には登山部に所属していたほどの山好きで、現在もあちこちの山の詳細な登山レポートをHPに掲載しています。
https://www.ooharaya.com/
尾沢さんは、御朱印手形を始めたことで山好きなお客さんが多く来店するようになり、リピーター増加にもつながったことを説明。
「ないものねだりをするよりも、”あるもの活かし”をした方がいい。自腹を切らなければならないのがリスクではあるけれど、デメリットはほぼゼロだし、低山というテーマはサイズ感としてちょうどいい」と実践経験を語りました。
「遠山五山」選定と登山道整備の課題
続く座談会では片山さんが、遠山でも5つの低山を選んでスタンプラリーをやりたいと提案。その候補として戸倉山・池口岳黒薙・小嵐稲荷神社・盛平山・熊伏山を挙げ、一部の山は登山道の荒廃が進んでいることを報告しました。
片山さんは、遠山山の会などの地元グループは高齢化が進んでいる現状を踏まえ、地域外からも参加者を募った登山道整備イベントの企画も投げかけました。
出席者からは「五山に入れるなら山頂がよいのでは」「上村の山も入れてはどうか」といった意見が出され、池口岳黒薙と小嵐稲荷神社の代わりに尾高山と御池山を加える方針が有力となりました。
また、将来的には遠山の山中に点在する神様や、峠などにもスポットを当ててはどうかという意見もありました。
登山道整備については、「体験ツアーとして集客するのか、しっかりと汗をかいて働いてもらうのか」という議論が行われました。
出席者の中にはかつて飯田市上久堅地区で行われた小川路峠整備に参加した人もおり、「地元から役割を振られてしっかり働いた。作業の中で、行方不明になっていた石仏が発見されるなどの感動もあった。謝礼はない代わりにお腹いっぱい焼き肉を食べさせてもらった」と思い出を披露。
著名な登山家で遠山郷観光協会長の大蔵善福さんも、「苦労して登山道を整備すれば、自然とその山のことが好きになる」と、”山の推し活”の極意を語りました。
ジンギスカレーを味わう
座談会終了後の懇親会では、大原屋さんのカレーと太陽堂さんの手づくりポテトサラダをいただきました。
カレーは遠山ジンギスと遠山こんにゃくの入った特別製で、とても美味しかったです。
これからの楽校プロジェクトにご期待ください!