「お肉のよもやま話」料理で再発見!お肉の魅力、おいしい秘密 2025年7月号
週刊いな「お肉のよもやま話」2025.07掲載。
今回は、氏政の汁かけ汁

氏政の汁かけ汁
オラはわりあい小さい頃からいわゆる「汁かけめし」が好きな方です。
今風のオシャレな言い方で言うと「スープかけごはん」かなあ。
ほかの言い方は茶漬け、湯漬け、ねこまんま、いろんな言い方があるし
メニューもアレンジも豊富だ。
オラの場合あったかくても冷たくてもいいんです。
ほいだもんで、冷製スープごはんや、冷え茶漬けでもいい。
今の時期は特に冷たい汁がいいなぁ。
宮崎あたりの郷土料理に魚を使う「冷や汁」ってのがあるんだけど、ウチじゃ「肉」。
酒粕ベースの猪の冷や汁ってのを夏場に女房殿が作ってくれるが、
そろそろ食べたくなる時期だなぁ。

ところで「北条の汁かけめし」っていう逸話というかエピソードがある。
氏政がある時、汁かけめしの汁が1回かけた量が足らんかったもんで、
2度かけて食べたそうだ。
その場面を父の氏康が見て「1回で必要な汁も量れない者に国や
家臣のことを推し量ることが出来ようか」…と落胆したっちゅーことなんだに。

オラもさんざん創業者のオトウチャにはあらゆる場面で落胆されとったように思うが…。
食べ方だけのことで言うなら、オラ的にはちょっと氏政の肩を持つ。
オラとしては、1回目は汁を少なめにかけて飯を楽しみ、
2回目はスープを多めにしてスープ感を楽しむっチューことでいいと思う。
がんばれ氏政。
北条と言えば小田原だが、ひょんなことから小田原のあるお店で、
猪ジン(猪のジンギスカン)・鹿ジン(鹿のジンギスカン)を
使ってもらえることになった。


小田原って言うと、かまぼことか、「おさるのかごや」の小田原提灯を
思い浮かべるくらいで、
オラ自身は、鎌倉・湘南・小田原・箱根…あのあたりは、
ほんとに馴染みのないエリア。
遠山とは縁もゆかりもなさそうなんだが、実はけっこうな縁がある。
遠山郷(江儀遠山庄)は、 鎌倉時代、鶴岡八幡宮の信州唯一の神料地だったんだって。
歌舞伎の演目で歌舞伎十八番の一つ「暫(しばらく)」の主人公であり、
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に登場する人物の一人でもある鎌倉権五郎は、
遠山郷を治めた遠山一族の祖先だもんで、遠山姓が一番多く、次いで鎌倉姓が続くってさ。
それから、北条氏との縁もあり、伝説も多く残っとって、鎌倉時代に北条時頼が遠山郷に
来て、武運長久を祈願して、薬師さまンとこに一振りの宝剣を埋めたとされとるんだに。
「小田原攻め」ってけっこうよく聞くと思うけど、
この戦いは豊臣秀吉が小田原城に籠城する北条氏を征伐し、天下統一を決定づける
重要な戦いでした。
秀吉は小田原城を落とすことで、全国の大名を掌握していったんだな。
オラもこれから、ちょびっと、ささやかな「小田原攻め」をしちゃうに。
征伐したり、滅ぼしちゃおうとかじゃなくて、猪ジンや鹿ジンを背負ってって、
胃袋を掴んじゃうのだ。
昔からよくいう恋愛指南に「男心をつかむなら胃袋をつかめ」
なんちゅーのがあると思うけど、アレ。
胃袋をがっちり掴んで、友好関係を結ぶのだ。
小田原を固めればお肉の天下統一も近い?笑

オラが忙しくてカッカしだすと、わりあい、女房殿は大量のスープを仕込んでいる。
汁好き夫にゃあ、とりあえず汁かけめしを食べさせて、空腹を解消させて
落ち着かせる作戦だってさ。
「冷製」ならぬ「冷静」スープ…これも、胃袋を掴まれたっちゅーことだろうか…。


















